名古屋城のすぐ近くにある「名古屋能楽堂」で狂言を鑑賞しました。歌舞伎は先日「歌舞伎座」に行ったり、地元・白川町黒川の芝居小屋【東座】で演じたりと親しみがあるものの、能や狂言は1度だけ名古屋「栄能楽堂」に女の子と行った(その子は途中寝てましたがw)ことがありました。


【能】のイメージが強く、はたして話が理解できるのか?全然面白くなかったらどうしようか?とか思っておりましたが【狂言】って思うていたより分かりやすくて、動きもあって、面白いものなんだと今夜認識したところです。


能や狂言、歌舞伎は、たどれば同じところにたどり着きそうですが、そのなかでも【狂言】は最もシンプルというか、舞台に何もない。【歌舞伎】は舞台に大道具さんが用意してくれる台やら壁やらあり、かつらを被り、化粧をして音楽を流したりする。【能】は面をつけて、舞台に楽器を演奏する人がいたりする。けれど【狂言】には、それがない。音楽もなければ、面も必要最低限(人の表情では表せないもの)しか用いられないので、ほとんど素顔で、音楽はないけど、ひとりで歌ったり、みんなであわせて歌ったりして舞台が進行していく。歌舞伎と違って場転もなく、音楽も化粧もしないのは、面白く感じるには観客の想像力任せのところがあって、うまく想像させなければ、舞台は意味不明なものとなるから、演じる側はシンプルゆえに難しく、また見る側も、ふとした瞬間に目を離していると話が意味不明になっていたりするので一生懸命、舞台に集中するのです。

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さて、今夜のはなし。演目は『二人大名』『隠狸』『業平餅』というもの。きっと、誰もご存じないかと思うのですが、実に面白かったので、書きますね。ざっくりと(笑)

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名古屋の和泉流、佐藤友彦師主演の『二人大名』は二人の大名が通りかかった者を脅して、無理やり太刀を持たせたら、逆に脅し返されてされて、身ぐるみ剥がされ、鶏や犬のマネをするという話。ストーリーだけでは、なんじゃこれーですが、見ると面白い(笑)

東京の和泉流、野村万作師主演の『隠狸』は主人(野村萬斎さん)に黙って狸狩りをして市で売っていた家来(野村万作さん)が、市で見つかり、隠していたけど酒を振る舞われ、狸狩りがバレるという話。

京都の大蔵流、茂山七五三師主演の『業平餅』は供を連れて歩いていた「在原業平(なりひら。たぶん、都の偉い人)」が、空腹に耐えきれず茶屋に入ったがお金を持っていなくて困っていたら、店の主人に「お金の代わりに娘を貰ってください」と言われ女好きの在原業平は喜んで承諾したけれど、実は顔を見るととんでもない醜女(面使用w)で、傘持ちに押し付けようとするが、逃げられ、娘に追われるという話。ひどい話です(笑)これが一番面白いwww


そんなこんなで、はじめての狂言会は大満足でした。次回は【能】をガッツリみたいのですが、いつになるかな?