ジビエについて調べていたら辿り着いた、長野県・大鹿村。人口1000人の山間の村は人よりもシカの方が多いと言われているほど、シカがたくさんいるらしい。小さい村ながらも、シカ肉を使った「大鹿ジビエ」のブランド化や江戸時代から長く続く「大鹿歌舞伎」にも力を入れている、僕的に注目の村ということで行ってきました。

中央自動車道松川ICから車で30分程のところにある小さな村。もう少し、まっすぐ走れる道はないのか?と思うほどに、くねくねとした道を走り(それでも、かなり良くなったであろうことは走りながら感じたけれども)大鹿村に入るトンネルを抜けると、そこは山w。さっそく出迎えてくれたのは道端にいたニホンザル。(今年は申年。縁起がいいですね)どこに行く当てもなく来てしまったが、村の観光施設「塩の里」に車を止めて、そこから徒歩3分で行ける歌舞伎舞台がある「市場神社」へ。

image


大鹿村の歌舞伎の歴史は古く、明和4年(1767年)に鹿塩村で上演された狂言が初とされいます。また、かつては村に13ヵ所の舞台があったほど、芝居が盛ん行われ、現在でも4ヵ所の芝居舞台が現存し、2ヵ所の舞台で春と秋に分けて、毎年「大鹿歌舞伎」が開催されるほど、伝統文化継承に取り組んでいます。(2000年に地芝居では初の国立文楽劇場〈大阪にある国立劇場〉にて上演を果たすなど、その実力も評価されています。)

「塩の里」にある「塩の里直売所」では「大鹿ジビエ」ブランドのカレーや「鹿肉ステック(サラミ風)」、冷凍のシカ肉、鹿の角を使ったストラップも販売されていて、さすが「大鹿村」という村の名の通りの直売所でした。
image
(許可とって撮影しています)

※もともと、この大鹿村は「鹿塩村」と「大河原村」が明治22年(1889年)に合併し、以後、一度も合併することなく今日まで合併せず村を守り続けてきています。

※かつて「鹿塩村」という名があったのは、鹿と塩がたくさんとれたから。この地域、塩が多くとれるようですが、その正確な理由はいまだ不明のようです。

大鹿村は過疎と高齢化が激しく進んでいて、1970年に3030人だった村の人口も2000年に1522人に半減、さらに2010年の国政調査では1160人となり、2月に人口速報値が発表される2015年国勢調査では、どうなっているのか?注目しています。


さてさて、こんな感じの大鹿村ですが、凄く山奥ですがFM長野がバリバリはいります(場所にもよる)大きなスーパーもなければ、食料品店も見当たりませんが、飲食店はちらほら見かけることができます。岐阜県の東白川村などが加盟している「日本で最も美しい村」連合の一つでもあり、山間などの景観はまた素敵です。見渡すと、多くは広葉樹木であり、秋には斜面一面が紅葉する景色が目に浮かびます。

これとった観光施設はない(スキー場もなければ、大きなレジャー施設もない)けれども、宿泊施設は多いらしい。旅館、民宿で20件ほどだそうで、人口比では軽井沢市よりも多いそうです。それだけ、人を引き付ける魅力があるのです。わかります。


単純な人口だけを見ていると、僕の地元よりもはるかに現状は厳しそう。されど、鹿と歌舞伎で村おこしに果敢に取り組む、この大鹿村から学ぶこともたくさんありそうです。

とりあえず、買う(笑)
image

大鹿歌舞伎の写真集あります!
image

村が舞台の映画も!
image

シカストラップ
image


p.s.直売所のおじさん曰く、「ここ最近はシカが捕れない。シカの料金が上がった(報奨金かな?)から、シカもバカじゃないから逃げてるんじゃねぇか」って言っていた。そして、今日はシカは見かけないけれど、サルはたくさんいた。って、ああ、僕も来る途中に見ました。