先日、ETVで放送された「告白~満蒙開拓団の女たち~」を見て、僕の地元・岐阜県白川町黒川からも多くの人が満州国に開拓団として入植。終戦直前ソ連軍侵攻により、生きるか死ぬかの中を生き抜いて辛い思いをして日本に命がけで帰国したものの、その後も苦悩を抱えている人が少なくないという現実を知ったのです。

ETV特集「告白~満蒙開拓団の女たち~」をみて。

僕の地元にも、満州で亡くなった方のための「招魂碑」と、終戦により自らを犠牲にして亡くなっていった未婚の女性たちを痛む「乙女の碑」があります。

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もっと、知りたいなと思い。日本で唯一の“満州移民史”を扱う民間施設『満壕開拓平和記念館』に行ってきました。

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長野県・阿智村にある「満壕開拓平和記念館」(中央自動車道で行くと家から1時間半ほど)2013年に開館した、博物館は、満壕開拓団が満州に入植するまでの歴史的な背景や流れ、終戦後の苦悩などが展示・紹介されていました。もっとも、一般的な日本史的なことはWEBで検索すればパネルをわざわざ見に行かなくても良いかと思います。ただ、この施設に訪れる価値は、満州国から命がけで帰国してきた人たちの「言葉」がまとめられていることです。

「なぜ、満州に行ったのか。」「ソ連軍侵攻後の苦悩」「生死を分けた一瞬」

異国の地で現地の中国人に襲撃され、ソ連軍に空から攻撃を受け、子どもたちのクビをしめ殺していく、栄養がたちない子どもたちが死んでいく、埋める穴もない。埋めた穴から野犬が掘り出す。そんなことを経験しながらも、生きる希望を失わず、自決をせず、生きて日本に帰国した人たちの言葉を感じることができる博物館です。

きょうも、長野県の中学生が見学に来ていました。阿智村は昼神温泉があったり星空が綺麗な場所として売込んでいますが、こういう場所で、平和であることを実感することも貴重な体験だと改めて感じたのでした。