
年に一度は狂言をみたい!(ほんとは、もっとみたいけれど、狂言は歌舞伎や落語より名古屋ではやらない)ということで、今年も名古屋能楽堂で催された『名匠狂言会』に行ってきました。東京・名古屋・京都の狂言師が名古屋に集う、年イチの狂言会です。
過去2回。2015年。2016年。と観賞してきましたが、今年も良かった。最高でした。
2015年…名古屋能楽堂で人間国宝の野村万作さんや野村萬斎さん等、名匠の狂言を鑑賞【名匠狂言会】
2016年…今年も「名匠狂言会」鑑賞。
『狂言』ほとんどの方は能楽堂で鑑賞したことはないかと思いますが、面白いです。マジで面白い。このVRの時代に、舞台の背景すら変わらない。日本語もよく分からない。舞台に幕もなく、他の舞台芸能ではあまりない謡(セリフ)を被らせる。それでも演者の表現力で、なにが演じられているかを感じることができる。ある意味、落語に近いところがあると思う。けれど、それとはまた違う。歌舞伎にも遠すぎないが、かなり距離があると思う。もちろん、歌舞伎のはじまりは、能にあり。
歌舞伎が分からないと、狂言はもっとわからないかもしれない。落語が分からないと、狂言はもっとわからないかもしれない。そんなこと思ったりもする。小説が好きな人は、舞台の背景をイメージできるだろうから、きっとわかる。ぼくも3回目だからこそ、わかることもあった。

どれも面白かった。『文相撲』『鎌腹』『察化』
『文相撲』は地元・名古屋和泉流 佐藤友彦さんが家来1人の大名となり演じるもの。大名なのに家来は1人。教養も知識もないけれども、大名だと言い張るこの大名wは、家来が連れてきた、家来候補が相撲が得意だというので、自ら相撲を取るのだが…。笑。
『鎌腹』は野村万作さん、野村萬斎さんが出演。萬斎さんは、冒頭に数分しか出演することがなかったのですが、残りは万作さんの一人舞台。スゴいですね。今年84歳だそうです。スゴいですよ。そもそも、人間国宝ですから、それだけでスゴいのですが、動きや、しゃべり、もう80代の人じゃない。能は歩き方やしゃべり方、謡(セリフ)が全体的に身体に良くて、高齢の方もされていると『能』という本に書かれていましたが、まさにそれを体現されていた。もう、その迫力が素晴らしいです。ちなみに、内容は、夫婦ケンカをして、夫(万作さん)が鎌で死のうとするのだけども、死ねない。妻(萬斎さん)は、あきれて帰る。そのご、永遠と死のうと心みるが、結局、今日は止めておこうというお話です。
『察化』これが、面白い。これは面白いので、ぜひ能楽堂でご覧ください。爆笑でした笑。主人が家来(太郎)に、叔父を都に探しに行かせたが、詐欺師を連れてきた。主人は詐欺師を見抜いたが、なにもせずに返しては、むしろ面倒なことになりそうだかたともてなすのだが、太郎がバカすぎて笑えちゃうお話です。
狂言はもちろん。『能』も鑑賞したいな。
“能楽”と呼ばれるこの“能”と“狂言”は、古典芸能。歌舞伎や落語とも違う。。スゴいもんこれ。