つい先日、“このままでは人類の歴史が終ってしまう。それを阻止するために、一部の人しか幸せにならない資本主義をやめ「脱成長のコミュニズム」に移行することが必要だ”という本を読んだわけですが、

今回は「ビル・ゲイツ著」『地球の未来のため僕が決断したこと』をご紹介。

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ビル・ゲイツといえば、誰もが知っている「お金持ち」。イーロン・マスクとかジェフ・ベゾスとか、宇宙に行っている前澤友作さんより、誰もが知っているお金持ちはマイクロソフトの創業者の「ビル・ゲイツ」ですね。

ビル・ゲイツは、マイクロソフトの経営から退いて、現在は「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」にフルタイムで注力されています。自らの資産を活用して、世界の貧困とアメリカの教育に取り組んでいます。世界の貧困対策として重視していたのがワクチン接種。COVID‑19による感染爆発の前から、「いずれ、世界がパンデミックの驚異にさらされる」と警鐘を鳴らしていた一人でもあります。

そんな、ビル・ゲイツが、最重要課題として取り組んでいのが「気候変動対策」

気候変動によって、ウイルスによるパンデミック以上の影響を長期間に渡り人類が被ることになる。

地球の温暖化によって、人類に大きな危機が迫っている。一番影響を受けるのは貧困層である。サハラ以南のアフリカ地域やアジアの貧困層が大きな被害を被る。しかも、彼らは温暖化の原因となる温室効果ガスを“ほぼ排出しない”生活をしているにも関わらず、一番被害を被ることになる。

じゃ、先進国に暮らす僕達には影響がないのかといえば、そんなことはない。

まず、食料価格が高騰する。気候変動によって、今までのように作物が育てられなくなる。日本のように食料自給率が低い国には辛い。また、水害や熱波のような“異常気象”が当たり前のようになる。水不足による難民や移民問題、政情不安が深刻化、海面上昇によって、都市部では暮らせなくなるなどなど。とはいえ、このあたりは、もはや“常識”かもしれません。

じゃ、どうしたら良いのか?

「CO2削減」では、ダメ。

「CO2をゼロ」にする!

CO2(二酸化炭素)を30%削減します。50%削減します。では、地球はいままで通り「温暖化」する。

だからこそ、2050年に「カーボンニュートラル(脱炭素)」を実現する必要がある。

2050年というと、随分先のことのような気がするけれど、実際は「28年」。あっという間にやってくる。

日本でも最近、SDGs関連含め、炭素排出を減らしていく動きがありますが、2030年を目標とした削減ではなく、“2050年にゼロにするための2030年”でなければいけない。

しかも、2030年に先進国が少し、排出削減したところで、世界各地の途上国では、急激に経済成長を続けて、炭素排出を拡大し続けることになる。そうすれば、先進国だけが削減しても意味がない。だから、脱炭素のイノベーションが必要だという。


読んでいて、道は険しいなと思いました。けど、できないこともない。というか、やらないと、未来がない。

世界全体の温室効果ガスの排出は年間「510億トン」電気を使うのに27%ものをつくるのに31%ものを育てるのに19%移動するのに16%冷やしたり暖めたりするのに7%がそれぞれ排出されている。

最近、EVシフトの重要性が言われているけれど、みんながみんなEVにシフトしたから、解決とはならない。

全てがEVになったとしても、全体の16%が減るだけ。実際はもっと少ない。それに、EV製造過程での排出、電力発電の際の排出があるから、EVだけを増やしてもゼロにはならない。

発電を太陽光や風力にするにしても、限度がある。電気を貯める「蓄電」には、いまだ多くのコストがかかる。とはいえ、化石燃料から電気にシフトすることは全体としての削減にはなる。

化石燃料がなぜ、これほどまでに普及しているのかといえば「圧倒的安さ」だという。ガソリンスタンドでガソリンを給油しているとその感覚はないが、1L160円は、実は安い。ガソリンの半分が税金だとすれば、ミネラルウォーターよりも安くなる。

現在使われているエネルギーが、なぜ使われているのかといえば、その理由に「安さ」がある。これは、重要。

EVをつくるのにもCO2が排出される。様々な社会活動には炭素の排出がどうしてもともなう。それを変えていかなければいけない。

ものを育てるにも、温室効果ガスが出る。牛のゲップには、二酸化炭素よりも強力な温室効果ガスとなるメタンが含まれている。これが大きな問題。肥料からも温室効果ガスが出ている。








ビル・ゲイツは「技術」によって、気候変動危機を乗り越えようとしている。それは、理想論ではなく、具体的なビジネスとして展開している。貧しい国の人たちが、貧しいまま、気候変動の犠牲になるのは道徳的におかしいと。途上国の人たちが発展して、なおかつ気候変動をも克服することをビル・ゲイツは目指している。そして、それは大きなビジネスチャンスにもなるし、これからの世界経済を牽引するとしている。

まずできることから、そして、難しいことにも取り組まなければならない。僕らに残された時間は、短いのだ。そんなことが書かれた一冊。