砂川文次さんの第166回芥川賞受賞作『ブラックボックス』をAudibleで聴きました。

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ブラックボックス
砂川文次
2022-01-19



Audibleで配信されていなければ、芥川賞受賞作といえども読むこともなければ、聴くこともなかったであろう『ブラックボックス』。

日頃、本を読んだり聴いたりしているけど、小説は基本読んでいないし、その延長でAudibleでも聴くことはあまりないのだけど、先日の『同士少女よ、敵を撃て』や『ハヤブサ消防団』からの『ブラックボックス』でした。

予備知識なし。たまたま“そこにあったから”という理由で聴き始めた。なるほど、“芥川賞”というのは、こんな感じなのか〜というなんとも幼稚な感想を持った(苦笑)

メッセンジャー(自転車配達員)をしている主人公の物語。自転車で爆走していると、ベンツに轢かれかかる。“なんともない”といえば、そんなもんだけど、主人公が抱える“ヤミ”みたいな“カゲ”みたいなものが展開されていく。

序盤はコロナ禍の東京で話が展開していくので、“最近”の時事ネタなんかも盛り込みつつ進んでいくので、聴きやすい。メモるような内容でもないけど、“みんな大変なんだなぁ”という内容に少し共感したり、あんなに衝動的には、ならないけど、主人公と同じ境遇だと“苦しいだろうな”と思うことも。

小説でなければ、主人公にはなり得ないような、社会の片隅で生きる人たちの物語。

ちょっと、東京の街なかを自転車で駆け巡りたくなった。あ、安全運転で…(笑)