テレビ局出禁の作家、百田尚樹さんの『禁断の中国史』をAudibleで聴いてみた。

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禁断の中国史
百田尚樹
2022-06-30


テレビ局と新聞社からめちゃくちゃ嫌われている百田尚樹さんの『禁断の中国史』。これはなかなかです。ブログで記事にするのも憚れるような作品です。よう、Audibleでやってんな。みんなにオススメするような感じでもないか…。とはいえ、「中国」ってこういう歴史の一面もあるんだなぁ、やべぇなと思うわけです。


先日、最終回を迎えた大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、御家人やら将軍やら身近にいる人たちを殺めていくドラマでしたが、中国史的には、こんな甘っちょろいもんではなかった。

中国では、過去何度も皇帝が入れ替わって、国の名前が変わってきたのですが、その度に、前の国の痕跡を消しさる。ナンバー2の側近も容赦なく殺めていく。ちょっとでも気に入らなければ殺されるし、しかも、本人だけでなく一族皆殺し。なんなら、2人を殺すために数万人の関係者を皆殺ししたことも。飢饉になれば子どもを食べるし、ご馳走として子どもを食べるし、市場に売られていたとも。親のために子供が犠牲になったり、妻を殺めたり…。なんでもありだったよう。何度も飢饉が起き、そのたびに数千万人が犠牲になってきた…。処刑の方法も千差万別、日本のように“切腹”なんていうのはなく、“ギロチン”は最も優しい。なかには、千回肉を切って…。なんということも。なかなか、エグわ。そんなことを数千年間続けてきた。

官僚やらも、“儒教の達人”を選抜していたけど、平均合格年齢は35歳!?人生をかけて“詩”を勉強して、合格できるのはごく少数…。それを数千年続けてきたよう。

漢字は中国から伝わってきたけど、中国史はなかなかエグい。

21世紀になって、中国まともな国になっているかといえば、う〜ん。歴史は繰り返すでね。毛沢東がやってきた農業革命や文化大革命を見えていると、ヤバいかもしれない。

ウイグルや香港、台湾、それに世界中での活動…。21世紀であっても、“あの中国”やで。いやー、なかなか「中国」を見る目が変わる一冊でした…。


百田さん、おもろいおっさんですよ。すんごい売れてる作家さんです。