木下さんの『まちづくり幻想 地域再生はなぜこれほど失敗するのか』をAudibleで聴きました!

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世の中にあふれる「まちづくりの幻想」を木下さんがバッサ、バッサと切っていきます。よかれと思っていやっていることが、実は地域の衰退に繋がっている。“人口が減っているから”、“優秀な人材がいないから”などなどの幻想をブチのめして、ヤル気のあるやつがお金を出して、自ら動いて、リスクを取ってやることが大事で、それができないヤツは足を引っ張るんじゃない。と、まあ、そんな感じです。


「地方創生」の最大の成果は大企業でもベンチャーでも経営者が「地方創生」といいはじめたこと。けど、実際にやっていることは“いつか来た道”で、大して成果は出ていないけど、またやっているとか、日本の何処かの成功事例をパクってお金かけてやってみるけど、やっぱりうまくいかないみたいな。んで、本来は地域ごと独自性が求められていたけど、結局9割は外部発注で、そのうちの5割が東京のコンサルに依頼され、全体の4割は東京のコンサルに流れるという。中央(東京)から地方に配られたお金が結局、東京のコンサルに入っていく図式は結構ある…。んで、結局、全国どこでも同じとか、インチキコンサルみたいな人もなかにはいるみたいな。

“お金がない”という人ほど、お金がかかることをやりがち。お金かけてゲストハウスやってみたり、お金かけてカフェやってみたりするけど、いやいや、はじめはイベントの出店からはじめてやってみよう。

負債を最初から抱えない。在庫も抱えない。はじめは売切(限定)からやってみよう。粗利率の高い仕事をやろう。営業しっかりやろう。

地域おこし協力隊で数人、数十人の若者が待ちに来ても、全体の人口減少の解消にはつながらない。事業を起こして、次につながる活動をはじめに計画してなおかつ、採用にも気をつけないと…。

お金の稼げる事業大事。人口増えても、事業がなければ生活できない。地域にはうまくいっていると、足を引っ張る人が必ず出てくる。はじめに外に評価され、地元に評価されるのは一番最後はよくある話。地元でうまくいくのは、なかなか難しい。そんなところで、“外からなんとかしてもらう”うまい話はない。

地方は、企業誘致、移住誘致と外からもってくることをやってきた。けど、外からもってくることを目指しても、結局衰退してきた。やっぱり、まちの中でなんとかしてやろうとする人が必要。

「100人の合意より、1人の覚悟」

まちづくりの幻想を振りはらって、現実に向き合い、地域をなんとかしたい人の背中を押してくれる一冊です!