2023年の本屋大賞受賞作、凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』をAudibleで聴きました。

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汝、星のごとく
凪良ゆう
2022-08-03



月に一度、私の夫は恋人に会いにいく”ではじまる本作。冒頭の出だしに、この作品が詰まっている。“冒頭”とラストの“エピローグ”がリンクしている。最後の最後で、これ最初に聴いたなぁ〜思うのだが、はじめの感覚とは全く違った印象が残る。

本屋大賞受賞作を聴くのは昨年の「同士少女よ、敵を打て」から2作目。普段、小説は読みも聴きもしないが、本屋大賞受賞作ともなると、“ハズレない”という期待感が沸く、ただのミーハー(笑)。本で読むのは時間もかかる。なんなら、最近は読みかけの本が机に何冊も積まれているので、購入は控えている。その分、Audibleは運転中でも、疲れ果てても、歩いていても聴けるのが現代っぽくて好きだ。

さて、この作品は、ミルフィーユのように何層も2人の男女の人生が交錯するという印象を終盤にもったけど、“ミルフィーユ”とは、ちょっと違うなと思ったりもした。

人生は良いことが1つ起きると、悪いことが2つ起きるという言葉のどおりにストーリーが展開する。

白黒はっきりできることなんて、まあ、あるんだけど、それだけじゃ面白くない。いや、それはそれで大変だし、苦しいし、逃げ出したいし、やっぱり大変だけど、ときどき嬉しいときもあって、男はどうしょうもないなと思ったりもする。

他人は他人。私は私。自由に生きるために、自分で自分を養うだけの力が必要なんだと。もっと、スムーズに生きれたらいいのに、それだと本屋大賞を受賞するようなストーリーにはならんでな。それでも、遠回りした分だけ、遠回りしたけど、結果、自分の人生を生きることができる。そんな話。


あ、酒飲み過ぎんなよって、登場人物全員に言いたい。あんたら、酒飲みすぎやて(笑)