先日、胸骨圧迫とAEDを初めて実践した。救命講習で胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使い方を学んだことはあったが、コロナ禍でそのような機会もしばらくなかったと思う。そして、そのタイミングは有無を言わさずやってきた。

胸骨圧迫は、こんな感じでいいのかと思いながら行った。過去に学んだことを実践する。ふり返って、YouTubeを見て反省した。

胸骨圧迫の場所は乳首と乳首の中間で、5センチほど胸が沈むぐらい押し込む。

胸骨圧迫の目的は心臓の直接的な復活ではなく、脳に血液を送ること。脳に血液が届かない時間が長くなるほど生存の可能性が低下し、蘇生ができても影響が残る。そのため、心肺停止の場合は素早く的確に救急隊が到着するまで胸骨圧迫を続ける必要がある。

AEDは万能ではない。AEDは心臓が正常ではない動きをしているときのみ電気ショックを行う。そのため、正常に動いているときはもちろん、心臓が止まっているときは電気ショックを行わない。ただし、胸骨圧迫中は取り付けたままにして、AEDの音声の指示に従う。

慌てても仕方ないとは思ったが、これが正解なのかの自信はなかった。救急隊が到着するまでの数分間を1人で対応するのは不安でしかなかったけど、一命を取り留められたことだけが救いだった。

胸骨圧迫の1発目で、ポキっと骨が鳴った。肋骨が折れたのかもしれないと思った。結果として折れていた。原因は不明だが、可能性は高そうだ。WEBで調べてみると、胸骨圧迫で骨折する可能性は比較的高い。60代以上では9割は何らかの骨折をするそうだ。そして、法的には骨折させても問題はないはずだ。肋骨の骨折もいずれ治る。

改めてだが、コロナ禍で救命講習の機会が激減したと思うけど、こういう機会は突発的に目の前で起きる。そのときに、適切な対応ができないと後々後悔に襲われる。そうならないために、たまには、YouTubeで胸骨圧迫やAEDの操作についてふり返っておいたほうがいい。