湯之上隆さんの『半導体有事』をAudibleで聴きました!

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半導体有事 (文春新書)
湯之上 隆
2023-04-20


昨今、なにかと話題の「半導体」その半導体について知りたくなったので聴いてみました『半導体有事』。

まず、米中対立で中国は最先端の半導体が輸入できなくなった。これで、中国はめっちゃ困っている。

世界最先端の半導体を製造しているのは台湾の「TSMC」。TSMCの台湾の工場で世界最先端の半導体が製造されている。

いまや、半導体は、僕たちの生活に欠かせない。スマホはもちろん、自動車や発電所、様々な電気を使う製品、システムは半導体なしには成り立たない。

「台湾有事」とか言われているけど、世界最先端の半導体は台湾で製造されている。いままでは、中国にも輸出されていたけど、今はもう無理。半導体の製造にはお金も技術者も経験の蓄積が必要で、めちゃくちゃ頑張って進歩しているけど、インテルですら足踏みをしている。

日本に「TSMC」が来ると話題だが、製造される予定の半導体は10年前の技術のものだという。さらに、北海道に「ラピダス」の工場ができるが、ラピダスは世界の半導体先端企業が実現できていない最先端半導体を製造すると言っているが、著者は「ミッション・インポッシブル」だと言っている。まあ、“無理ゲー”だと。(この本には書かれていないが、報道を見ていてもお金が集まらないとか、返済できなければ国か払うとか言っている)

そもそも、日本国内で半導体の工場があっても部品や素材は世界各地から集められている。ロシアやウクライナでのシェアが高い素材や、コスパが悪すぎて製造中止の予定の素材もある。そんななかで、工場だけあっても経済安全保障にならない。

僕たちの生活は半導体なしでは不可能だ。今後さらに半導体は欠かせないものになっていく。そのとき、日本はどうだろうか?「TSMC」や「ラピダス」の新しい工場ができることが盛り上がっているけれど、そんなことより大切なことがあるよとこの本は教えてくれます。